「DJI Mini 2って、人の後ろを追いかけて自動で撮影してくれる追尾機能って使えるの?」——この疑問、めちゃくちゃよくわかります。結論からバシッと言ってしまうと、DJI Mini 2にはDJI公式の被写体追尾機能「ActiveTrack」は搭載されていません。 でも、だからといって完全に諦める必要はありません。実はLitchi(リッチー)やMaven(メイヴン)といったサードパーティ製アプリを使えば、GPSを利用した追従飛行が可能になるケースがあるんです。ただし、そこには「動かない」という口コミや、障害物を避けられない大きなリスクも存在します。「できる・できない」だけで終わらない、実際のユーザーの声やアプリの動作条件まで深掘りして解説していきます。
DJI Mini 2に公式の追尾機能が搭載されない理由を考察
まずは「なぜ公式で非対応なのか」をしっかり理解しておきましょう。DJI公式サイトの製品仕様ページ(2026年9月時点)やユーザーマニュアルを確認しても、ActiveTrackやFollow Meといった自動追尾機能に関する記述は一切見当たりません。これはもう紛れもない確定事実です。
では、なぜあえて搭載しなかったのか。フランスのレビューサイト「Les Numeriques」の2020年のテスト記事では、「Mini 2には技術的には追尾機能を搭載できたはずだが、あえて入れなかった」と指摘されています。もちろんこれはレビュアーの見解で予測の域を出ませんが、製品戦略を考えると非常にうなずける話です。
DJIは製品ラインナップを明確に棲み分けています。軽量・コンパクトで手軽なエントリーモデルがMiniシリーズ、より高性能なカメラとセンサーを搭載したミドル・ハイエンドがAirシリーズやMavicシリーズです。もしMini 2にActiveTrackを搭載すれば、値段が倍以上する上位機種を買う理由が減ってしまいます。それに加えて、追尾機能には高性能なプロセッサや障害物感知センサーが欠かせませんが、Mini 2は価格を抑えるためにそれらを省略しています。コストと性能のバランスを考えたとき、「非対応」という判断はむしろ当然だったと言えるでしょう。
ただし、ここで終わってしまうとただの「できない」という情報で終わってしまいます。実は、DJIがSDK(ソフトウェア開発キット)を公開したことで、第三者のアプリ開発者が独自に追尾機能を作り出すことが可能になりました。次からはその現実解について詳しく見ていきましょう。
サードパーティアプリで追尾はどこまで実現できるのか
DJI Flyアプリではどうやってもダメですが、LitchiとMavenという2つの人気アプリがGPSを使った追従機能を提供しています。ただし、どちらも「魔法のようなビジュアル追尾」ではなく、スマートフォンのGPS位置情報を頼りにドローンが付いてくる仕組みです。以下の比較表で各手法の特徴をざっくり把握してください。
| 手法 | 方式 | 実現できること | 実現できないこと・リスク | 必要な条件・環境 | 難易度/コスト |
|---|---|---|---|---|---|
| 公式DJI Flyアプリ | プリセット軌道 | QuickShots(サークル、らせん等)による被写体中心の自動撮影 | ActiveTrackのような追従飛行は不可能。障害物回避機能なし | 機体とスマホの接続のみ | 難易度:低 コスト:無料 |
| Litchi | GPS追従型 | スマホのGPSを元にしたFollow Meモード | ファームウェアで動作不安定。CINEモードでは動作しない場合あり。障害物回避せず | 専用アプリ購入(約2,500円)。ファームウェア要確認。NORMALモード必須 | 難易度:中 コスト:有料 |
| Maven | GPS追従型 | Litchiと同様のGPS追従機能(GPS Follow/Track Me) | 障害物回避不可。操作が複雑。iOS専用の可能性あり | 専用アプリ購読または購入。iOS端末が必要 | 難易度:中〜高 コスト:有料 |
| 手動操縦 | 手動制御 | 自分でスティック操作して被写体を追う(最も確実) | スキルが求められる。操縦に集中するため被写体の確認がおろそかに | 操縦者の技量と広い飛行スペース | 難易度:高 コスト:無料 |
| 他社ドローン(例:Hubsan Zino Mini Pro) | 視覚認識型 | 同等価格帯でビジュアル追尾を標準搭載している機種あり(予測) | DJIブランドの画質や完成度には劣る可能性あり(予測) | 別途機体購入が必要(約5〜8万円) | 難易度:低 コスト:機体購入費 |
表を見てもらえばわかる通り、サードパーティアプリには期待できる面もある反面、かなりシビアな条件がつきまといます。特にLitchiについては「動かない」という報告が少なくありません。ここが最大の落とし穴なので、次の章で詳しく解説します。
LitchiでFollow Meが「動かない」と言われる本当の理由
Litchi公式フォーラムのユーザースレッド(2022年3月投稿)によると、Mini 2のファームウェアバージョンによってはFollow Meモードが正常に動作しないケースが確認されています。これはあくまでユーザー間の報告であり公式見解ではありませんが、非常に多くのユーザーが同じ現象に直面しています。
では、なぜ動いたり動かなかったりするのでしょうか。ユーザーフォーラムの情報を整理すると、フライトモードが「CINE(シネマティック)」に設定されていると動作が制限される可能性が高いことがわかってきました。CINEモードは映像をスムーズにするために速度や機体の反応を意図的に鈍くしているため、GPS追従の制御がうまくかみ合わず、まともに追いかけられなくなってしまうんです。逆に、「NORMAL(ノーマル)」モードに切り替えているユーザーは比較的安定して動作しているという報告も複数見られます。
つまり、「Litchiで追尾ができるか」は「常にできる」わけではなく、「特定のファームウェアとNORMALモードという条件がそろったときに限って安定動作が期待できる」というグレーな状態です。この点を理解しておかないと、「アプリを買ったのに動かない!」という最悪のパターンにはまります。特にCINEモードで撮影している映像クリエイターの方は要注意です。
ユーザーが実際に直面している「想定外のトラブル」
ここからは、海外のドローン掲示板「Mavic Pilots」や各種レビューサイトで確認できた、ユーザーが実際に体験している生の声を要約して紹介します。カギ括弧付きの引用ではなく、複数の投稿から見えた共通の傾向としてお読みください。
ポジティブな声としては、GPS追従を使えば「オートバイでの走行シーンを撮影できた」「思ったよりはちゃんとついてきてくれた」といった一定の評価がある一方で、ネガティブな声のほうがはるかに目立ちました。特に目立っていたのが、**「ボートに乗ってドローンを追尾させようとしたが、リモコンが移動したことで機体との距離が開き、最大距離制限に引っかかって飛行が停止した」**というトラブルです。これはGPS追従の大きな弱点で、機体は「リモコンのある場所」を追いかけようとするので、自分が乗り物で移動するとあっという間に距離制限を超えてしまうんですね。
また、日本の大手家電量販店のレビューでも、「追尾機能はありません」とあえて注意喚起している投稿が散見されました。購入後に「安いから買ったけど追尾できないじゃん」と後悔するユーザーが一定数いることがうかがえます。これらの声からわかるのは、ユーザーが求めているのは「非対応」という事実そのものではなく、「じゃあどうすればいいの?」という現実的な解決策だということです。
障害物回避なしがもたらす重大なリスク
ここまでで何度か触れていますが、もう一度強調しておきます。Mini 2には前後左右の障害物感知センサーが搭載されていません。そのため、LitchiやMavenのGPS追従機能を使うときは、機体が障害物にまっすぐ突っ込むリスクを完全に自分で負うことになります。自動運転車が歩行者を検知して止まるのとは違い、Mini 2は目の前の木や壁を「見て」避けることが一切できないんです。
これは口コミでも「障害物にぶつかるんじゃないかとヒヤヒヤした」「広い海の上なら使えるけど、森の中では絶対に使えない」といった声が複数見られました。安全に使うには、周囲に何もない広大なフィールドを選ぶ、高度を十分に確保する、万が一に備えて手動で緊急停止できる準備をする——といった対策が絶対条件になります。このリスクを理解せずに使うと、大破や紛失につながる可能性も十分あります。
そもそもMini 2で追尾が必要な人は何を買うべきか
ここまで読んで「やっぱりリスクが大きすぎる」「公式でサポートされている機能がいい」と思った方は、素直に上位機種への買い替えを検討するのがベストです。DJI Air 2SやDJI Mavic 3シリーズにはActiveTrackが標準搭載されており、AIが被写体を認識して自動で追いかけながら障害物も回避してくれます。もちろん価格はMini 2の倍以上しますが、その分「安全で確実な追尾体験」が手に入ります。
また、どうしても予算を抑えたいなら、Hubsan Zino Mini Proのような同価格帯の他社製品を調べてみるのも手です(実際の性能は購入前に各レビューを確認してください)。Mini 2のコンパクトさや画質にこだわりがなければ、選択肢としてアリでしょう。
それでもMini 2で追尾に挑戦するなら:実践チェックリスト
リスクを承知で「それでもMini 2で追尾を試してみたい!」というあなたのために、これまでの調査から導き出した実践的なチェックリストを用意しました。
まず、LitchiやMavenなどのサードパーティアプリを購入する前に、自機のファームウェアバージョンを必ず確認してください。フォーラムでの報告に基づくと、特定のバージョンで不具合が起きやすい傾向があります(詳細なバージョンは常に変動するため、購入前に最新のユーザーレポートをチェックすることをおすすめします)。次に、フライトモードは必ずNORMAL(ノーマル) に設定します。これだけで動かなかったケースが改善されたという報告が複数あります。
そして最も重要なのは、追尾を実際に使う前に、安全な場所でテスト飛行を必ず行うこと。人がいない広い公園や海辺で、距離制限や追従の反応を確認してから本番に臨んでください。また、万が一に備えて常に手動操縦で上書きできるように指をスティックに添えておくのが鉄則です。
どうしても画質と安全を両立したいなら、最初からActiveTrack搭載機種を選ぶほうが結果的に幸せになれます。 Mini 2は「追尾ありき」ではなく、「軽くて高画質な入門機」として割り切って使うのが、本来の楽しみ方だと言えるでしょう。この記事が、あなたのドローンライフをより充実したものにするための判断材料になれば嬉しいです。

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