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フィリピンでドローンを飛ばす前に知っておくべき「二重規制」の実態と2026年最新ルール完全ガイド

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フィリピンでドローンを飛ばすなら、CAAP(民間航空局)の登録だけでは足りません。なぜなら、2026年に入ってからセブ州コルドバ市やスリガオ・デル・ノルテ州カンティラン市など、地方自治体(LGU)が独自のドローン条例を続々と制定しているからです。さらに空港周辺の飛行禁止区域は約10kmに拡大され、マニラ首都圏の大部分が実質的な飛行禁止エリアになっています。この記事では、2026年8月現在の最新ルールに加え、エルニドやセブなど観光地別のリアルな現場ルールや実際の罰則事例まで、徹底的に解説します。フィリピンでドローンを没収されたくない方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

フィリピンのドローン規制は「CAAP」と「LGU」の二重構造になっている

まず大前提として、フィリピンのドローン規制は国(CAAP)と地方自治体(LGU)の2つのルールを同時に満たす必要があるという点を理解しておきましょう。多くの日本語のまとめサイトではCAAPのルールだけが紹介されていますが、それだけでは実際に現地で飛ばす際に大きな落とし穴にはまります。

CAAPが定める基本ルールは、2026年3月23日時点で公開されているPCAR Part 1(遠隔操縦航空機システム規定)に基づいています(出典:CAAP公式サイト)。ここでは、機体重量7kg未満の小型RPAと7kg以上の大型RPAの区分や、目視内飛行(VLOS)の義務化、高度制限(地上400フィートまで)などが定められています。

しかし、これらはあくまで国家レベルでの最低基準にすぎません。フィリピンには約42,000ものバランガイ(最小行政単位)が存在し、それぞれがCAAPよりも厳しい独自の条例を制定する権限を持っているのです。これがフィリピンドローン規制の最も複雑で、そして旅行者がつまずきやすいポイントです。

2026年に入り相次ぐ地方自治体(LGU)の独自ドローン条例

2026年に入ってから、特に観光地や都市部でドローンに関する独自条例が急増しています。ここでは実際に施行された条例をいくつか具体的に見ていきましょう。

セブ州コルドバ市の条例(2026年7月施行)

セブ州コルドバ市では2026年7月に条例No. 2026-030が施行されました(出典:Inquirer.net、2026年7月1日記事)。この条例では、市内全域でドローンを飛ばすには自治体の許可証が必須となりました。さらに、CCLEX橋梁から500m以内の飛行禁止や、マクタン空港から6km以内の区域ではCAAPの別途許可も必要とされています。違反した場合の罰金は初回から500ペソ(約1,300円)です。

カンティラン市の条例(2026年制定)

スリガオ・デル・ノルテ州のカンティラン市では、条例No. 10(2026年)が制定されました(出典:カンティラン市議会公式文書)。この条例の特徴は、許可証に明確な価格体系が設定されている点です。単発のイベント用が200ペソ、短期(30日間)が500ペソ、長期(1年間)が1,500ペソとなっています。違反時の罰則は初回が警告のみで、2回目で2,000ペソ、3回目で2,500ペソに加えて機体の没収もあり得ます。

バギオ市のパナグベンガ祭での全面禁止(2026年2月〜3月)

2026年2月から3月にかけて開催されたバギオ市のパナグベンガ祭では、主催者・警察・軍関係者以外の民間ドローンの飛行が全面禁止されました(出典:Philippine News Agency、2026年2月19日記事)。これは「お祭りだから混雑してるから気をつけてね」というレベルではなく、明確な法的根拠に基づく執行でした。

このように、フィリピンでは「場所」と「時期」によってルールが大きく変わるというのが実情です。

マニラ空港周辺の飛行禁止区域が「10km」に拡大された衝撃

2025年に発生したNAIA(ニノイ・アキノ国際空港)でのドローン接近事案を受けて、CAAPは覚書サーキュラーMC 026-2025を発行しました。これにより、それまで約5〜6kmだった空港周辺の飛行禁止区域が10kmに拡大されています(出典:Dronesgator、2026年3月6日記事)。

この10kmルールの影響は非常に大きく、NAIAを中心に半径10km圏内にはマカティ、パサイ、パラニャーケ、ケソン市南部の広範囲が含まれます。つまりマニラ首都圏の大部分が実質的な飛行禁止区域になってしまったということです。空港に近いからといって「ちょっとだけ飛ばそう」などと考えてはいけません。

エルニドやセブなど観光地ごとの「現場ルール」実態

実際にフィリピンでドローンを飛ばした旅行者の声を集めると、CAAPやLGUの公式ルールに加えて、観光地ごとに独自の「現場ルール」 が存在することがわかります(出典:Travelanswer.ru、2026年2月〜3月投稿スレッドなど)。

エルニド(パラワン)のケース

エルニドでは観光局での別途許可証の発行が必須です。費用は500〜750ペソ程度で、オフィスの営業時間が限られているため、特にランチ休憩の時間帯を避けて訪問する必要があります。午前中に到着したのに「お昼休みだから午後1時以降に来て」と言われ、その日は飛行を断念したというケースも複数報告されています。

コロン(パラワン)のケース

コロンでは、現地のボートガイドから「ドローンが鳥を驚かせる」として、別途「環境保護協力費」と称する200〜300ペソの追加支払いを求められた事例があります。これは公式なルールではなくガイド個人の判断である可能性もありますが、現地ではそうした慣行が存在することに注意が必要です。

チョコレートヒルズ(ボホール)のケース

ボホール州のチョコレートヒルズでは、入場ゲートでドローン撮影の許可を求められると、別途300ペソ程度の撮影許可料が発生することがあります。特に展望台周辺ではこのルールが厳格に適用されるようです。

CAAP登録はどこまで有効なのか?「250gルール」の落とし穴

ここでよく話題になるのが「250g未満のドローンは登録不要」というルールです。これはCAAPの国家レベルでは事実です。250g未満の機体はCAAPへの登録義務がありません。

しかし、だからといって「規制フリー」というわけでは決してありません。例えばエルニドの観光局では、機体の重量に関係なく飛行許可証の発行を求めています。CAAPのルールとLGUのルールは別物であり、CAAPに登録していなくてもLGUの許可は必要になるというのが正しい理解です。

DJI Miniシリーズのような軽量機をお持ちの方も、現地では「軽いから大丈夫」とは考えないほうがよいでしょう。

自治体ごとの罰則と許可証を比較してみた

フィリピンのドローン規制を理解するうえで、自治体ごとの違いを一覧で比較してみましょう。

自治体(LGU)条例/根拠許可証の有無許可証費用(参考)主な制限・罰則(初回)特記事項
コルドバ(セブ)条例No. 2026-030必須(自治体許可)公表なし500ペソの罰金CCLEX橋梁から500m以内は飛行禁止。マクタン空港から6km以内はCAAP許可も必要。
トゥバ(ベンゲット)トゥバ町条例必須(商業・公共場所)公表なし500ペソの罰金群衆の上や夜間の飛行は特別許可が必要。プライバシー侵害に厳格。
カンティラン(スリガオ・デル・ノルテ)条例No. 10(2026年)必須(全域)単発200ペソ
短期500ペソ
長期1,500ペソ
初回は警告(没収は一時的)2回目で2,000ペソ、3回目で2,500ペソ+没収。官公庁・学校・病院などの「機密エリア」上空は飛行禁止。
ラプ・ラプ(セブ)ASEANサミット特別措置一時的に全面禁止(2026年4/29〜5/12)許可なし(発行停止)5,000ペソの罰金+機体没収対ドローンガンによる撃墜対象。例外なし。
バギオ市パナグベンガ祭特別措置主催者・警察・軍のみ許可民間発行なし没収・法的措置の可能性民間機は祭典期間中全面的に飛行禁止。

この表を見ると、自治体によって罰則の厳しさや許可証の価格体系がまったく異なることがわかります。「どこでも同じルール」ではなく、渡航先の自治体ごとに個別に確認する必要があるのです。

2026年4月末から5月上旬のASEANサミットに注意

2026年4月29日から5月12日まで開催されたASEANサミットに伴い、会場となったラプ・ラプ市全域が厳格なノーフライ・ゾーンに指定されました(出典:Philippine Information Agency、2026年5月4日記事)。注目すべきは、違反機は対ドローンガンで撃墜される可能性が明言されたという点です。罰金は5,000ペソ、機体の没収も当然あり得るということで、冗談では済まされません。

このような大規模国際イベントが予定されている場合は、事前にその期間中の飛行禁止措置を必ず確認するようにしましょう。

フィリピンにドローンを持ち込む際の実務的な注意点

最後に、空港でのドローンの取り扱いについても触れておきます。フィリピンでは、ドローンのバッテリーは機内持ち込みが原則です(預け入れは基本的に禁止されています)。リチウムバッテリーの容量制限(通常100Wh以下)も航空会社ごとに異なる場合があるため、事前に確認が必要です。

また、税関では「商業用ではない」ことを証明するために、CAAPの登録証明書や、帰国便の予約確認書を提示できるように準備しておくとスムーズです。実際にカスタムで「ドローンは仕事で使うのか?」と質問された旅行者が、「趣味です」と答え、CAAPの登録証明書を見せることで通過できたという事例も報告されています。

DJI MavicシリーズDJI Phantomシリーズのような一般的な機種であれば特に問題になることは少ないですが、大型の業務用機体を持ち込む場合は別途輸入許可が必要になることもあります。

まとめ:フィリピンでドローンを飛ばす前にやるべき3つのこと

フィリピンでドローンを飛ばすなら、以下の3つを必ず実行してください。

  1. CAAP公式サイトで最新のPCAR Part 1を確認する(2026年3月23日時点のルールが最新)
  2. 渡航先のLGU(市役所・町役場)のホームページやSNSで独自条例の有無を調べる
  3. 大規模イベントや祝祭日の有無を確認し、飛行禁止措置が発表されていないかチェックする

フィリピンのドローン規制は「国家ルール+地方ルール」の二重構造になっており、さらに観光地ごとに「現場ルール」まで存在します。この記事で紹介した2026年最新の動向を踏まえて、安全で楽しいドローン撮影を実現してください。準備をしっかりすれば、フィリピンの美しい海や山々を空から撮影する素晴らしい体験がきっと待っています。

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