DJI Mini 3 Proで「Litchi」を使いたい——そう思って検索しているあなた、まず最初に大事なことをお伝えします。従来のLitchiアプリはMini 3 Proに非対応です。 正しくは「Litchi Pilot」という別のアプリ(Android専用ベータ版)を使う必要があります。しかも、お使いのコントローラーがDJI RC(画面内蔵タイプ)だと、このアプリすら動きません。RC-N1(スマホを装着するタイプ)が必須です。
この記事では、2026年5月時点の最新情報をもとに、Mini 3 ProでLitchi Pilotを動かすための正しい手順、陥りがちなトラブル、そしてどうしても使えない場合の代替案まで、実践的に解説していきます。
Litchi Pilotとは?従来のLitchiアプリとの決定的な違い
DJI Mini 3 Proの登場以降、Litchiをめぐる情報はかなり混乱しています。その原因は「Litchi」という名前のアプリが実は2つあるからです。
従来のLitchi for DJI Dronesは、iOSとAndroid両方で使える安定版アプリですが、Mini 3 Proには対応していません。このアプリをインストールしても機体を認識してくれません。
一方、Litchi PilotはDJI Mini 3 ProやMini 4 Proなど新しい機種向けに開発されたベータ版アプリです。こちらがMini 3 Proに対応しています。ただし、現時点ではAndroid専用です。iPhoneユーザーはこの時点で選択肢から外れます(代替案は後述します)。
この違いはLitchi公式フォーラムでも繰り返し指摘されているポイントで、多くのユーザーが旧アプリをインストールして「動かない」と混乱しています(Litchi Forum、2025年1月時点の投稿より)。
コントローラー別!DJI Mini 3 ProでLitchi Pilotが動く組み合わせ
ここが最も見落とされがちなポイントです。Mini 3 Proのコントローラーにはいくつか種類がありますが、Litchi Pilotが動作するのはRC-N1のみです。
| コントローラー | Litchi Pilot動作 | 備考 |
|---|---|---|
| DJI RC-N1(スマホ装着型) | ✅ 動作可 | Androidスマホが必要 |
| DJI RC(画面内蔵型) | ❌ 動作不可 | サードパーティーアプリのインストール自体が不可 |
| DJI RC Pro | ❌ 動作不可(現時点) | 公式非対応 |
DJI RC(画面内蔵型)をお持ちの場合、Litchi Pilotは使えません。これはアプリの問題ではなく、DJI RCのシステムがサードパーティーアプリのインストールをそもそも許可していないためです(Litchi Forum、2025年1月4日投稿より)。
「DJI RCでLitchiが使えると聞いて買ったのに」という声はフォーラムでも複数確認されています。もしあなたがDJI RCユーザーなら、Litchi Pilotを諦めるか、RC-N1を別途用意する必要があります。
Litchi Pilot導入の具体的な手順と接続のコツ
では、条件が揃っている方向けに、実際の導入・接続手順を説明します。
- Androidスマホを用意する … Litchi PilotはAndroid専用です。バージョンは最新のものを推奨します。
- Litchi Pilotをインストールする … Google Playから「Litchi Pilot」を検索してインストール。従来のLitchiと間違えないよう注意してください。
- DJI Flyを完全に終了させる … ここが多くのつまずきポイントです。バックグラウンドでDJI Flyが動いていると、Litchi Pilotがドローンを認識しないことがあります。アプリをスワイプで閉じるだけでなく、設定アプリから強制停止させるのが確実です。
- RC-N1にスマホをセットし、ドローンの電源を入れる … 通常通りコントローラーとスマホを接続します。
- Litchi Pilotを起動する … 機体が認識されれば成功です。
複数のフォーラム報告を見ると、接続できない場合の原因のほとんどが「DJI Flyがバックグラウンドで動いている」か「コントローラーがRC-N1ではない」のどちらかです。まずこの2点を確認しましょう。
ウェイポイント飛行を実践する前に知っておきたい制限とテクニック
Litchi Pilotの最大の魅力はウェイポイント飛行です。DJI Flyの標準機能ではできない、複雑な自動飛行ルートを設定できます。
ただし、いくつか重要な制限とノウハウがあります。
高度制限の問題(120mの壁)
Litchi Pilotでミッションを作成するとき、高度を120m以上に設定できないという報告が複数上がっています。これはLitchi Pilotのバグではなく、EUのドローン規制(EASA規則(EU)2019/947)に準拠したDJIのファームウェア制限によるものです。オープンカテゴリーでの飛行高度は離陸地点から120mまでと定められており(EUR-Lex、2019年)、この制限はサードパーティーアプリでも回避できません。
つまり、DJI Flyでは500mまで設定できるように見えても、ファームウェアレベルで120mの制限がかかる場合があるということです。これを知らずに「Litchiで高度が設定できない」と悩むユーザーが多いので、覚えておいてください。
ウェイポイントで撮影が実行されない問題
「ウェイポイントを設定したのに、そこで写真を撮ってくれない」——これもよくあるトラブルです。
Litchi Forumのユーザー報告によると、写真撮影を含むウェイポイントミッションを実行する場合、「Path Mode」を「Straight Lines」に設定する必要があります(Litchi Forum、2024年6月の投稿より)。このモードにしないと、各ウェイポイントでの撮影アクションや停止アクションが実行されないという仕様です。
最初のウェイポイント(WP1)が安定しない問題
もう一つ、実践的なテクニックを紹介します。最初のウェイポイント(WP1)では、ドローンの向きが安定しないことがあります。そこで、WP1の直前にダミーのウェイポイントを追加し、そこで向きを確定させてから本番のWP1に入るという方法が効果的です。
アクション数の制限が緩和された
従来のLitchiアプリでは1ウェイポイントあたり15件までだったアクション数が、Litchi Pilotでは無制限になりました(Litchi Forum、2026年4月2日投稿より)。これにより、より複雑な撮影プランを組めるようになっています。
飛行ログはどこに保存される?
Litchi Pilotで飛行したログは、DJI FlyのFlight Data Centerには保存されません。別のフォルダ(DJIFlightrecordフォルダ)に記録される仕様です(DJI Forum、2023年7月の投稿より)。
DJI Flyとログを統合したい場合はファイルをコピーする必要がありますが、形式が異なる場合もあるので注意が必要です。特に、飛行記録を一括管理したい方は、この点を事前に理解しておきましょう。
iPhoneユーザーやDJI RCユーザー向けの代替案
ここまでの情報で「自分はiPhoneを使っている」「DJI RCを持っている」という方もいるでしょう。そんな方に代替案をひとつ。
Maven EvoというAndroid向けアプリが、DJI Mini 3 Proでウェイポイント飛行を実現する別の選択肢として知られています。Litchi Pilotと同様にサードパーティー製のアプリで、有料ですが安定して動作するという評価があります。
ただし、Maven EvoもAndroid専用であり、DJI RCでは動作しません。残念ながら、現時点でDJI RCでMini 3 Proのウェイポイント飛行を実現する公式な方法はありません。
まとめ:DJI Mini 3 ProでLitchiを使うためのチェックリスト
最後に、この記事で解説したポイントをチェックリストにまとめました。
- Litchi PilotはAndroid専用(従来のLitchiはMini 3 Pro非対応)
- DJI RC-N1が必須(DJI RCでは動かない)
- DJI Flyは完全に終了させてからLitchi Pilotを起動する
- 高度120m制限はファームウェアレベル(Litchi側の不具合ではない)
- ウェイポイント撮影はPath ModeをStraight Linesに設定する
- WP1の挙動が不安定な場合はダミーウェイポイントを追加する
- 飛行ログはDJI Flyとは別フォルダに保存される
- iPhoneユーザーやDJI RCユーザーはMaven Evoなど代替案を検討する
DJI Mini 3 ProとLitchi Pilotの組み合わせは、間違った情報が多く飛び交っている分野です。公式フォーラムの情報をベースに、実際に動作する条件を正しく理解すれば、DJI Flyだけではできない高度な自動飛行の世界が広がります。
まずはお持ちのコントローラーとスマホを再確認して、正しい環境でLitchi Pilotを試してみてください。

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