「ドローンネットが破産したのは知ってるけど、自分が買ったマイニングマシンはどうなるの?」「関係会社の社債を持ってるんだけど、これって別に手続きが必要?」——そんな不安や疑問を抱えている方は少なくありません。
この記事では、2026年7月時点の破産手続きの最新進行状況と、契約種別ごとに今すぐ取るべき具体的なアクションを整理しました。ドローンネット本体だけでなく、2026年2月に破産した関係会社4社の扱いも含めて解説します。すでにご自身が債権者として手続きを進めている方も、これから動き出す方も、この記事を「道案内」としてご活用ください。
なお、この記事は破産管財人が公式サイトで公開している情報を元に、一般の方向けにわかりやすく構造化したものです。法的アドバイスを提供するものではなく、最終的な判断は必ず公式情報や専門家にご確認ください。
ドローンネット破産の現在地(2026年7月時点)
まずは全体像を把握しましょう。ドローンネットの破産手続きは、2025年12月の開始決定から約7ヶ月が経過し、現在は債権者の集計と資産の査定が進んでいる段階です。
破産手続きのスケジュールと直近の動き
ドローンネットの破産開始決定は2025年12月18日でした。それから約7ヶ月後の2026年7月8日、第1回債権者集会が開催されています。この集会では、破産管財人から現在の状況説明や今後の見通しが示され、出席した債権者に対して資料が配布されました。
そして、第2回債権者集会はすでに2027年2月24日に予定されていることも決まっています(出典:破産管財人公式サイト、2026年7月8日更新)。つまり、手続きはまだ「これから本格化する」フェーズであり、債権届出の時期を逃さないことが何より重要です。
関係会社4社も破産—グループ総負債は約1,824億円超
多くの記事が「ドローンネットの負債は1,445億円」と伝えていますが、実はそれだけでは済みませんでした。2026年2月16日、ドローンネットのグループ会社だった以下の4社も相次いで破産開始決定を受けています。
| 企業名 | 破産開始決定日 | 負債額(概算) | 債権者数(概算) |
|---|---|---|---|
| 株式会社福島建設資材 | 2026年2月16日 | 約332億9,303万円 | 約104名 |
| プロトラスト株式会社 | 2026年2月16日 | 約25億1,485万円 | 約49名 |
| 株式会社ロボバイオフューチャーズ | 2026年2月16日 | 約19億5,600万円 | 約111名 |
| 株式会社セルスイーパー | 2026年2月16日 | 約2億1,400万円 | 約16名 |
(出典:帝国データバンク、2026年2月16日発表/Yahoo!ニュース掲載)
これら4社の負債を合計すると約379億7,788万円。ドローンネット本体の約1,445億円と合わせると、グループ全体の負債総額は約1,824億円超に膨らみます。この数字は、どれだけ大規模な破綻だったかを物語っています。
契約種別で違う!あなたが今取るべきアクション
ここからがこの記事のメインです。一口に「ドローンネットの被害者」と言っても、契約内容によって取るべき手続きはまったく異なります。自分はどのケースに当てはまるのか、まずは確認してください。
ケース①マイニングマシンを購入した方
暗号資産のマイニングマシンを購入した方からの「機械が戻ってこない」「買取保証はどうなるの」という声は、SNS上でも多く見受けられました(X・5ちゃんねる等、2025年12月〜2026年3月確認)。このケースでは、破産管財人に対する債権届出が基本の手続きです。
ポイントは以下の通りです。
- 購入代金は「金銭債権」として扱われます。機械の引渡しではなく、お金の返還を求める権利として届け出る形です。
- 破産管財人の公式サイトでは「マイニングマシン購入者向けQA」が随時拡充されており、2026年3月4日にはQ13〜Q16が追加されました。具体的な記入例や必要書類が示されていますので、必ず参照してください。
- 購入したマシンが「特定の場所に保管されている」といった情報は現時点では公開されていません。管財人による資産の調査・売却が進むまでは、現物の戻りを待つしかないのが実情です。
ケース②ドローンレンタル契約をしていた方
「ドローンをレンタルしていたけど、もう使えないの?」という不安の声も少なくありません。このケースでは、破産管財人が2026年2月9日に「ドローンの処分について」というQAを公開しています。
ここでのポイントは、レンタル契約は継続されないという点です。破産開始と同時に契約は解除され、ドローンは破産財団(破産管財人が管理する財産)に属することになります。レンタル品の返却方法や、すでに支払っている保証金の扱いについては、管財人QAに従って手続きを進めてください。
ケース③関係会社の社債を持っている方
ここが非常に落とし穴になりやすいポイントです。ドローンネット本体ではなく、「福島建設資材」や「プロトラスト」などのグループ会社が発行した社債をお持ちの方も多いはずです。これらの社債はドローンネット本体の債権とは別物として扱われます。
それぞれの会社は独立した破産手続きを進めており、債権届出の提出先も管財人が異なります。ドローンネット本体の手続きだけをしていても、グループ会社の社債はカバーされません。各社の破産管財人が発行する案内を別途確認し、個別に届出を行う必要がある点にご注意ください。
ケース④金銭消費貸借(お金を貸していた)の方
ドローンネットやグループ会社にお金を貸していた場合も、当然ながら債権者としての届出が必要です。破産管財人の公式サイトには「金銭消費貸借」に関するQAも用意されています。貸付金の証拠書類(契約書や振込明細など)をできるだけ多く集め、届出の際に添付できるように準備しておきましょう。
破産管財人公式サイトの効果的な使い方
ここまでの内容でお気づきの方も多いと思いますが、すべての公式情報は破産管財人のホームページに集約されています。URLは以下の通りです。
このサイトには、以下のような情報が整理されています。
- 共通QA(破産手続き全般に関する質問)
- マイニングマシン購入者向けQA(随時更新中)
- ドローンレンタル契約者向けQA
- 金銭消費貸借に関するQA
- 債権者集会の案内・議事録
- 各種届出書類のダウンロード
ただし、このサイトの情報は法律用語が多く、自分がどの項目を読めばいいのか迷ってしまう方も多いでしょう。そんなときは、まず「自分はどの契約種別なのか」をこの記事の分類に照らし合わせてから、該当するQAを読むことをおすすめします。公式サイトの情報がすべての基準です。この記事はあくまで、その「ナビゲーター」としてご利用ください。
同種のスキームに引っかからないための自衛策
ドローンネットの破綻は、「10万円未満の資産を即時償却できる」という税制の穴を利用した節税商材ビジネスのリスクを露呈しました。国税局は2025年6月に約30億円の所得隠しを指摘し、重加算税を含め約8億円の追徴課税を行っています(出典:東京商工リサーチ/日経新聞)。事業実態のない購入は即時償却の適用外と判断されるわけです。
今後、同じような「前払い型の節税スキーム」を持ちかけられたときの判断基準として、以下のポイントを頭に入れておいてください。
- 購入する資産が実際に事業で使われるかを厳しく問うこと
- 買取保証やレンタルバックなど、購入後に現金化する仕組みがある場合は特に注意
- 異業種の会社が突然「節税に効く商品」を売り始めたら、その事業実態を徹底的に調べること
ドローンネットは2017年の設立からドローン販売で成長し、2023年からマイニングマシン販売にシフト。2020年の売上高21億円が2023年には313億円、2025年には977億円にまで急拡大しました(出典:東京商工リサーチ)。この異常な成長自体が、すでに「事業実態よりも節税需要で膨れ上がった」ことを示していました。
ドローンネット破産から何を学び、どう動くか
ドローンネット破産は、単なる一企業の倒産では終わりません。関係会社4社を含めたグループ全体の崩壊は、「節税」という言葉の裏にあるリスクを多くの経営者・個人投資家に突きつけました。
2026年7月現在、破産手続きはまだ道半ばです。第2回債権者集会は2027年2月に控えていますし、資産の換価(売却)や配当の算定はこれから本格化します。もしあなたが債権者なら、公式サイトの更新をこまめにチェックし、締切日を絶対に逃さないこと。そして、関係会社の社債をお持ちの場合は、「ドローンネット本体の手続きだけでは不十分」ということをもう一度ご確認ください。
この破綻から得られる教訓は、「税制上のメリットだけを強調する話には、必ず裏のリスクがある」ということです。利益の裏には必ずリスクが存在し、それが顕在化したときの影響は、今回のように計り知れない規模になり得ます。
最後に、もう一度だけ強調します。すべての正しい情報は破産管財人の公式サイト(https://www.dn-kanzai.jp/)にあります。この記事を足がかりに、必ず一次情報を直接ご自身の目で確認するようにしてください。未来の選択肢を守るのは、結局はご自身の行動です。今、この瞬間から、一歩ずつでいいので、正しい手続きを進めていきましょう。

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