「DJI Mini 3、タイに持っていくけど、そのまま飛ばしていいんだよね?249gだし」
これ、めちゃくちゃ危ないです。
確かにDJI Mini 3の本体重量は248g。メーカーも「多くの国では登録不要」って謳っています。でも、タイは違います。
2026年1月にタイ民間航空局(CAAT)が発表した最新ルールで、カメラが付いているドローンは重量に関係なく登録が義務化されました。つまり、DJI Mini 3も立派な「登録必須機体」です。しかも、登録先はCAATだけじゃなく、国家放送通信委員会(NBTC)の2箇所。保険加入も必須で、飛ばせる場所も厳しく制限されています。
この記事では、タイでDJI Mini 3を合法かつ安全に飛行させるために必要な具体的な登録手順と飛行ルールを、最新の公式情報をもとにステップバイステップで解説します。「みんながやってるから大丈夫」は通用しません。正しい知識を持って、タイの美しい空を楽しみましょう。
まずここが違う!タイのドローン規制の「当たり前」
日本のドローン規制に慣れていると、「249g未満は登録不要」という認識が強いと思います。実際、日本では航空法の対象外ですからね。
でもタイは基準がまったく違います。
タイ民間航空局(CAAT)のルールでは、ドローンにカメラが搭載されている時点で「UAS(無人航空機)」として登録対象です。重量は一切関係ありません。DJI Mini 3はもちろん、さらに軽いトイドローンでも、カメラ付きなら登録が必要になります。
このルールは2026年1月に改めて明確化されました。Drone Association Thailandの公式ガイド(2026年1月19日付)でも、「カメラ搭載ドローンの登録義務」が明記されています(参照:https://droneth.or.th/ja/drone-laws-guide-2026/)。
じゃあ具体的に何をすればいいのか。順番に見ていきましょう。
タイでDJI Mini 3を飛ばすために必要な「3つの絶対条件」
タイでDJI Mini 3を飛ばすには、以下の3つが必須です。どれか一つでも欠けると違法飛行になります。
1. NBTCへの機体登録(AnyRegisシステム)
まずはNBTC(国家放送通信委員会)の「AnyRegis」システムで、ドローン本体を「無線機器」として登録します。ドローンは電波を使うので、タイでは無線局の扱いになるんですね。
登録には以下の書類が必要です。
- パスポートのコピー
- タイの入国スタンプまたはビザのコピー
- ドローンの購入証明書(レシートなど)
- 機体のシリアル番号(DJI Mini 3はバッテリー挿入部の近くにあります)
手続きはすべてオンラインで完了します。費用はかかりませんが、登録が完了するまで飛行はできません。
2. CAATへの操縦者登録(UASポータル)
次に、CAAT(タイ民間航空局)のUASポータル(https://uasp.caat.or.th)で、操縦者としての登録を行います。
ここでは以下の情報を入力します。
- 氏名(パスポートと同一表記)
- 住所(ホテルでも可)
- ドローンの機種・シリアル番号
- NBTCで発行された登録番号
CAATの登録には手数料が発生します。2026年時点の料金はおおよそ500〜1,000バーツ程度です(公式サイトで最新金額を必ずご確認ください)。
3. 第三者賠償責任保険の加入(100万バーツ以上)
これ、見落としがちなんですけど、タイの法律で強制です。
CAATの規則により、ドローン運用者には最低100万バーツ(約400万円)以上の対人・対物賠償保険への加入が義務付けられています。保険証券のコピーもCAAT登録時に提出が求められます。
タイの保険会社でドローン保険を扱っているところもありますし、日本の旅行保険でカバーされる場合も稀にありますが、タイの法律で定められた金額を満たしているかは必ず確認してください。
登録が済んだら次は「飛ばせる場所」の確認
登録がすべて完了しても、どこでも飛ばせるわけではありません。タイには広範囲にわたる飛行禁止区域が存在します。
絶対に飛ばしてはいけないエリア
CAAT AeroMapsという公式アプリやウェブサイトで、リアルタイムの飛行可否を確認できますが、最低限以下のエリアは常に飛行禁止です。
- 空港から半径9km以内(バンコクのスワンナプーム空港、プーケット空港など主要空港周辺はもちろん、地方の小さな空港も対象です)
- 王宮から半径19km以内(バンコクの大王宮周辺は広範囲が規制対象です)
- 政府機関・軍事施設の周辺
- 国立公園内(多くの国立公園はドローン飛行が全面禁止されています)
- 人の密集地やイベント会場の上空
特にプーケットは空港周辺の規制が厳しく、ビーチエリアでも飛行禁止の場所が多いです。Phuket Expat Guide(2026年4月更新)によると、バトンビーチやスリンビーチ、パトンビーチなど人気の観光エリアの多くが飛行禁止または事前許可制とのことです(参照:https://www.phuketexpatguide.com/blog/drone-laws-thailand-phuket/)。
飛行時の基本ルール
飛ばせる場所でも、以下のルールを守る必要があります。
- 高度は地上から90m(約300フィート)まで
- 日中のみ飛行可能(日の出〜日の入り)
- 常に目視範囲内で飛行
- 単一操縦者につき1機体のみ
バッテリープラスを使う前に知っておきたい「重量増加の本当の意味」
DJI Mini 3の大きな特徴の一つが、標準バッテリーに加えて「Intelligent Flight Battery Plus」という大容量バッテリーが使えることです。これを使うと飛行時間が最長47分まで延びます。
でもここで一つ、見落としがちな落とし穴があります。
このバッテリープラスを装着すると、機体重量が約290gまで増加します。DJI公式ストア(https://store.dji.com/)でも明記されている通りです。
「あれ?じゃあ249g超えるからタイでは登録が必要になるの?」
……いや、そもそもカメラ付きドローンの時点で登録必須です。標準バッテリーでもバッテリープラスでも、登録義務があることに変わりはありません。
つまり、バッテリープラスを使うことによる「重量増加のデメリット」は、タイにおいては実質的に意味を持ちません。最初から登録が必須なので、重量で規制対象が変わることはないんですね。
だったらバッテリープラスを使った方がいいじゃん、って思いますよね?でもここで気をつけたいのが、バッテリープラスは航空会社の機内持ち込み制限に引っかかる可能性があること。リチウムイオンバッテリーの容量制限(160Wh未満)はクリアしていますが、航空会社によっては追加の確認が必要な場合もあります。旅行前に各航空会社の規定を必ずチェックしてください。
実際にタイでDJI Mini 3を使ったユーザーたちのリアルな声
Amazonや価格.comのレビューを見ると、DJI Mini 3自体の評価は非常に高いです。「初心者でもすぐにきれいな映像が撮れた」「コンパクトで持ち運びが楽」といったポジティブな声が目立ちます。
一方で、「法規制が面倒」「アクティベーションでつまずいた」といったネガティブな声も一定数あります。特に**「自分で調べずに飛ばしてトラブルになった」**というパターンが散見されます。
タイでは、日本語の情報が少ないこともあってか、「とりあえず飛ばしてみた」という海外からの旅行者による違反事例が後を絶ちません。罰金はもちろん、場合によってはドローンの没収や、最悪のケースでは入国自体に影響が出ることも考えられます。
よくある誤解と正しい事実(タイでDJI Mini 3を飛ばす前に)
ここで一度、タイのドローン規約に関してよくある誤解を整理しておきましょう。
| よくある誤解 | 正しい事実 |
|---|---|
| 249g未満だから登録不要 | カメラ付きドローンは全機登録必須(CAAT+NSTCの二重登録) |
| タイ国内ならどこでも自由に飛行可 | 空港・王宮・政府施設・国立公園など広範囲が飛行禁止 |
| 保険は任意 | 100万バーツ以上の賠償保険加入が法的に義務 |
| バッテリープラスは重量増で不利 | 登録義務は重量ではなくカメラ搭載が理由なので、重量増加は実質的にデメリットにならない |
この表は、Drone Association Thailandの2026年公式ガイドと、CAATのUASポータル記載事項に基づいています。
まとめ:正しい準備でタイの空を安全に楽しもう
DJI Mini 3は、間違いなく素晴らしいドローンです。コンパクトで高画質、初心者でも扱いやすい。タイの美しい海や寺院を空から撮影できるのは、この機体ならではの魅力でしょう。
でも、その魅力を最大限に楽しむためには、ルールを守るという「当たり前」を絶対に外してはいけません。
- NBTC(AnyRegis)とCAAT(UASポータル)への登録
- 100万バーツ以上の保険加入
- CAAT AeroMapsで飛行エリアの事前確認
- 高度・時間帯・目視範囲のルール厳守
これらは面倒に感じるかもしれません。でも、これらをクリアした上で飛ばすからこそ、心から景色を楽しめるんです。
タイの空は広いです。でも、その空にはルールがあります。DJI Mini 3を正しく登録し、正しい知識を持って、タイ旅行の最高の思い出を作ってください。
さあ、準備は整いましたか?それでは、タイの美しい空を、安心して飛びましょう。

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