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2026年最新版:ドローンバッテリーメーカーの世界シェアとOEM発注先の選び方

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ドローンバッテリーの「メーカー」って、実際どこを見ればいいんでしょう?DJI純正品か、それとも安価な互換品か——そんな二択で考えているうちに、選択肢の幅が狭まっているかもしれません。

実は、ドローンバッテリーの世界市場はここ数年で大きく様変わりしています。2026年1月に公表された調査会社QYResearchの「Drone Battery Report 2026」によると、2025年の世界出荷量は約2,141.95MWh(前年比13.7%増)、市場収益は約20億ドル(同20.1%増)に達しました。そして注目すべきは、この市場をけん引するトップ5サプライヤー——Amperex Technology Limited(ATL)、Sunwoda、Guangzhou Great Power、Shenzhen Grepow、Huizhou Fullymax——が全体の約39.6%を占める一方で、「その他」のメーカー群も34.6%ものシェアを持っていることです。

つまり、選択肢は思ったよりずっと広がっている。しかしそのぶん、「どのメーカーが本当に信頼できるのか」「OEMで発注するならどこに頼むべきか」という判断は、かえって難しくなっているのも事実です。

この記事では、最新の市場データと業界構造をもとに、ドローンバッテリーメーカーの実力を“セルメーカー”と“パックメーカー”という視点で整理しながら、あなたの用途に合ったパートナー選びのヒントをお伝えします。

ドローンバッテリーメーカーは「セル」と「パック」で分けて考える

一口に「バッテリーメーカー」と言っても、その役割は大きく二つに分かれます。

一つはセルメーカー。リチウムイオン電池やリチウムポリマー電池の“素”となるセルを製造する企業です。電気化学の専門知識と製造ノウハウが求められる、いわばバッテリーの“エンジン部分”を作る職人集団です。

もう一つはパックメーカー(またはパックアセンブラー)。セルメーカーからセルを調達し、BMS(バッテリーマネジメントシステム)やコネクタ、外装ケースなどを設計・実装して、ドローンに搭載できる「バッテリーパック」として仕上げる企業です。

この違いを理解しておかないと、「あのメーカーはセルがすごいらしい」という評判を聞いてパックを発注したら、実際にはパック設計のノウハウが乏しくて期待した性能が出なかった——というミスマッチが起こりえます。ZERNE Batteryの業界解説(2026年8月公表)でも、この両者の役割分担が明確に区別されており、パックメーカーは自社でセルを製造しない場合が多いと指摘されています。

つまり、あなたがOEM発注を検討するなら、セルレベルでの性能パックレベルでの設計力・サポート体制、この二つを別々の評価軸で見る必要があるのです。

2026年最新データで見る世界シェアと主要サプライヤー

では、具体的にどのような企業が存在するのでしょうか。QYResearchのレポート(2026年1月28日公表)をもとに、グローバル市場で存在感を放つ主要サプライヤーを整理してみましょう。

企業名本社/拠点世界出荷量シェア(2025年)主な強み・特性出典
Amperex Technology(ATL)中国/香港(TDK子会社)トップ5社の一角(約39.6%の一部)スマートフォン用リチウムポリマー電池で世界トップクラスの技術力。高品質なセル供給に定評。QYResearch 2026
Sunwoda中国トップ5社の一角スマホ・ノートPC向け電池で長年の実績。ドローン分野への供給拡大を進めている。QYResearch 2026
Shenzhen Grepow中国深圳トップ5社の一角**Tattu**ブランドのバッテリーでドローン業界に広く知られる。カスタムパック設計に強み。QYResearch 2026
Guangzhou Great Power中国広州トップ5社の一角リチウムイオン電池の総合メーカー。ドローンだけでなくEV向けも手がける。QYResearch 2026
Huizhou Fullymax中国恵州トップ5社の一角ラジコン・模型用バッテリーで培った高Cレート放電技術が評価されている。QYResearch 2026
DJI(大疆創新)中国深圳集計外(機体専用)スマートバッテリーシステムを構築。BMSと飛行制御の統合が最も進んでいるが、基本的に外販なし。業界一般
その他(多数)グローバル約34.6%地域密着型のパックメーカーやニッチ分野に特化した企業が多数存在。QYResearch 2026

この表を見て気づくのは、トップ5ですら約4割のシェアを分け合っているにすぎないという点です。残りの約3分の1は「その他」のメーカーが占めており、つまり市場はまだまだ分散状態にある——これは、新規参入や中小メーカーとの取引にもまだまだチャンスがあることを示唆しています。

また、もう一つ重要なのは、DJIはこのランキングに含まれていないということ。DJIのスマートバッテリーは自社機体専用に最適化された完成品であり、一般的な「バッテリーサプライヤー」としては市場統計上、別のカテゴリで扱われています。DJI純正品はもちろん高性能ですが、他社のドローンや自社開発機には使えません。その意味では、DJIは「メーカー」というより「エコシステム」として捉えたほうが実態に即しています。

バッテリー選びで外せない「運用コスト」と「安全認証」の現実

さて、メーカー名やシェアデータだけを見て選ぶのは危険です。現場でバッテリーを運用する立場からは、トータルコスト安全面の担保が何より気になるところでしょう。

まず、運用コストについて。業務用ドローンを日常的に使う現場では、バッテリーを複数本保有し、ローテーションしながら充電・運用するのが一般的です。その際、純正品(DJI製など)は確かに信頼性が高いものの、価格もそれなりに高い。一方、Tattuのような互換品ブランドはコストパフォーマンスに優れるという評価がある一方で、BMSの連携が純正ほどスムーズではないという声も、SNSやQ&Aサイトでは散見されました。

ここで忘れてはいけないのが安全認証です。日本国内でリチウムイオンバッテリーを販売するには、電気用品安全法に基づくPSEマークの取得が義務付けられています(ナブテスコのコラムでもこの点は確認済みです)。PSEマークのない製品は、たとえ安くても購入すべきではありません。OEM発注する際も、このマークを取得しているかどうかは最低限のチェックポイントと言えるでしょう。

また、SNS上では「互換品を使ったらファームウェアアップデートで認識されなくなった」「アフターサポートが遅い」といったリアルな声も見受けられました。これらのリスクは、一般の解説記事ではなかなか深掘りされていません。メーカーを選ぶ際には、単なるスペック比較だけでなく、サポート体制やアップデートへの対応方針も事前に確認しておくことをおすすめします。

ドローンバッテリーメーカー選びの“新しい地図”の作り方

ここまでの情報を踏まえると、ドローンバッテリーメーカー選びは次のようなステップで考えていくのが実践的でしょう。

① まず「セル」か「パック」か、自分の求める領域を決める
自社でドローンを開発していてセルレベルから設計したいのか、それとも既存のドローンに合うバッテリーパックを調達したいのか。ATLのようなセル専業に直接アプローチするのか、GrepowやFullymaxのようなパック設計まで含めて依頼するのか。この軸が最初のフィルターになります。

② 市場シェアと実績を客観データで見る
QYResearchのデータにあるトップ5社は、少なくとも出荷量の面で一定の信頼性があります。特にTattuブランドで知られるShenzhen Grepowや、Fullymaxなどは、ラジコン・ドローン分野での実績が長いため、比較的リスクが低いと言えるでしょう。

③ PSEマークなど安全認証の有無を必ず確認する
これは絶対条件です。カタログスペックがどんなに良くても、日本国内で合法かつ安全に使える製品でなければ意味がありません。

④ アフターサポートやアップデート対応を問い合わせる
可能であれば、実際に問い合わせ窓口に連絡してみて、対応の早さや日本語対応の有無を確認するのも有効です。

まとめ:世界シェアと自社の要件を“掛け合わせる”視点を持とう

ドローンバッテリーメーカー選びにおいて、最も大切なのは「誰が世界で売れているか」というマクロな視点と、「自分のドローンや運用現場で何が必要か」というミクロな視点を同時に持つことです。

最新データでは、ATL、Sunwoda、Guangzhou Great Power、Shenzhen Grepow、Huizhou Fullymaxという顔ぶれが世界市場の約4割を占めていますが、残りの約3分の2はそれ以外のメーカーが担っている——つまり、選択肢は想像以上に広い。ただし、その分だけ「何を基準に選ぶか」を自分の中で明確にしておく必要があります。

セルなのかパックなのか。コスト重視か、安全性重視か。純正エコシステムに乗るのか、それともオープンな互換品で運用コストを抑えるのか。

その判断のために、この記事で紹介した市場データやメーカーの役割分担、PSEマークといった安全基準、そして現場のリアルな声をぜひ活用してみてください。バッテリーはドローンの“心臓部”です。正しいパートナー選びが、安全で長期的に安定したフライトの第一歩になるはずです。

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