「子どもがドローンを欲しがっているけど、小学生でも免許は取れるの?」
「そもそもドローンを飛ばすのに免許って必要?」
「法律で何か決まりがあるの?」
こうした疑問をお持ちの保護者の方、多いのではないでしょうか。
結論から言います。小学生が趣味でドローンを飛ばす場合、国家資格である「無人航空機操縦士」の免許は原則として不要です。 ただし、機体の重さによっては「機体登録」が必須になり、さらに飛行場所や飛行方法にも厳しいルールがあります。そして小学生が機体登録をする場合、実質的に保護者のサポートが欠かせません。
この記事では、2026年8月時点の最新ルールをもとに、小学生がドローンを安全に楽しむために保護者が押さえるべきポイントを、時系列のステップに沿ってわかりやすく解説していきます。
ドローンの「免許」と「登録」は何が違うの?小学生に必要なのはどっち?
まず一番の混乱ポイントを整理しましょう。ドローンのルールには大きく分けて「資格(免許)」と「機体登録」のふたつがあります。
国家資格(無人航空機操縦士)は小学生には必須ではない
2022年12月に導入された国家資格「無人航空機操縦士」は、ビジネスとしてドローンを飛ばす場合や、空港周辺・人口集中地区(DID)など特別な飛行をする場合に有利になる制度です。しかし、小学生が公園や河川敷などで趣味として飛ばすだけなら、この国家資格は不要です。
国土交通省の公式サイト(2026年8月時点)でも、無人航空機の飛行に当たっては「許可・承認が必要な飛行を除き、操縦士資格は必須ではない」と明記されています。
100g以上のドローンには「機体登録」が必須
では小学生に本当に必要な手続きは何か。それは機体登録です。2022年6月20日から、重量が100gを超える無人航空機はすべて「機体登録」が義務化されました(国土交通省 無人航空機登録ポータルサイト)。
登録には以下のものが必要です。
- 所有者の氏名・住所
- マイナンバーカードまたは運転免許証などの本人確認書類
- 登録手数料(オンライン申請の場合、マイナンバーカード利用で900円/機、運転免許証やパスポート利用で1,450円/機)
ここで重要なのは、小学生が自分だけで機体登録をするのは事実上難しいという点です。登録申請は「ドローン情報基盤システム(DIPS2.0)」で行いますが、本人確認書類の提出が必要です。小学生の場合、保護者が所有者として登録するか、あるいは保護者のマイナンバーカードなどを用いて手続きをサポートする形が現実的でしょう。
100g未満なら登録不要。でもルールは同じ
逆に、100g未満の小型ドローン(トイドローンなど)は機体登録が不要です。ただし、飛行禁止エリアや飛行ルール自体は重量に関係なく適用されます。空港周辺や人口集中地区での飛行は、100g未満でも許可なく行うことはできません。
小学生が取れる「ドローン資格」ってあるの?民間検定と国家資格の違い
「免許は必須ではないけど、子どもに何か資格を取らせたい」という保護者の方もいるでしょう。実際に小学生でも受験できるドローンの検定があります。
ドローン検定(民間資格)は年齢制限なし
「ドローン検定(無人航空機従事者試験)」は、小学生を含む全年齢が受験可能な民間資格です。学科試験のみで実技はなく、ドローンの基礎知識や法律を問う内容になっています。延べ受験申込者数は約3万人に上る(マジオドローン、2020年公表)というデータもあり、広く受け入れられている検定です。
ただし注意点があります。国土交通省の発表により、2025年12月5日をもって、この民間資格は飛行許可申請時の証明書としての効力を失うことが決定しています。つまり、これから小学生がこの検定を取っても、ビジネスや許可申請には使えなくなります。
ただ、「ドローンの知識を体系的に学ぶ」「学習のモチベーションにする」という目的であれば、十分に価値のある検定だと言えるでしょう。
国家資格は小学生でも受験できる?実技講習の壁
国家資格「二等無人航空機操縦士」は、学科試験と実技試験(または講習)で構成されます。こちらも年齢制限はありません。しかし、実技講習を実施するスクールの多くが使用機体に年齢制限を設けているケースが少なくありません(マジオドローン、2020年)。そのため、小学生が実際に講習を受けるには、事前にスクールへ個別確認が必要になります。
また講習費用が15万円〜30万円程度かかることも、小学生の趣味としては現実的な選択肢とは言いにくいでしょう。
2026年8月時点の最新ルール変更点。もうすぐ変わる「民間資格」の扱い
ここで、2025年に発表された重要なルール変更について改めて整理しておきます。
先ほど触れたとおり、2025年12月5日以降、ドローンの飛行許可申請において民間資格は証明書として使えなくなります。 この情報は、複数のドローンスクール公式サイトで2025年〜2026年にかけて案内されており、国土交通省の公式発表に基づくものです(出典:SIドローンスクール、2025年)。
つまり、小学生が今からドローンの資格を取るなら、「将来的にビジネスに使うかどうか」で選択肢が変わります。将来を見据えるなら国家資格、今すぐの知識習得や学習目的なら民間検定、という住み分けがこれまで以上に明確になりました。
上位記事にないギャップを埋める。小学生のドローン選びと保護者の役割
ここからは、ほかの記事ではあまり詳しく触れられていない、「小学生と保護者が一緒に考えるべき具体的なステップ」を解説します。
まずは100g未満のトイドローンで体験するのがおすすめ
小学生が初めてドローンに触れるなら、100g未満の機体登録不要なトイドローンが最もハードルが低いでしょう。例えばDJI NeoやDJI Mini 4 Proのような軽量モデルは、登録手続きなしで手軽に始められます。もちろん、それらは購入可能な具体的な製品です。
ただし、これらの機種であっても、人口集中地区(DID)での飛行はできません。お住まいの地域がDIDに該当するかは、国土交通省の地理情報システムで事前に確認することをおすすめします。
100g以上にステップアップするなら保護者が登録手続きを
子どもがさらに本格的な空撮に興味を持ち、100g以上の機体(例:DJI Air 3SやDJI Mavic 4 Pro)を検討する場合、保護者が所有者として機体登録を行いましょう。登録手数料は900円〜1,450円とそこまで高くありませんが、リモートID機能の搭載が義務化されている点も見逃せません。リモートIDとは、ドローンの位置情報などを電波で発信する機能で、対応していない機体は登録できません。
購入前に機体がリモートIDに対応しているか、必ず確認してください。
スクールや体験会を活用するのも選択肢
法律や手続きが複雑に感じられるなら、最初からドローンスクールの体験会や子ども向けイベントに参加するのも良い方法です。2025年2月には長野県の岸野小学校で、小学4年生25名がドローン体験会に参加した事例があります(さくさぽ、2025年)。座学でルールを学び、実際に操縦する経験は、子どもにとって大きな学びになるでしょう。
小学生にドローンを始めさせる前に保護者がチェックすべき5つのステップ
ここまでの内容を、保護者の方のアクションプランとしてまとめます。
- まずは100g未満のトイドローンで始める(登録不要・低コスト)
- 自宅周辺が飛行禁止エリアでないか確認する(DID・空港周辺をチェック)
- もし100g以上を買うなら、保護者が機体登録を行う(DIPS2.0で申請)
- 子どもに知識をつけさせたいならドローン検定を検討(2025年12月以降は申請効力なしと理解した上で)
- 将来的なビジネスまで視野に入れるなら国家資格を視野に(ただし費用と年齢制限の壁あり)
小学生のドローンは「ルールを守って楽しむ」が大前提。保護者のサポートが鍵です
小学生がドローンを飛ばすのに免許は必須ではありません。しかし「免許不要=何してもいい」ではありません。機体登録、飛行禁止エリアの遵守、リモートIDの対応——これらはすべて、小学生の子どもだけでは対応しきれない部分です。
保護者の方がルールを正しく理解し、一緒に手続きを進めることで、子どもは安心してドローンの世界を楽しめます。そして、その経験が将来のプログラミングやものづくり、あるいは職業としてのドローン操縦士への興味につながるかもしれません。
まずは小さなドローンから、親子で楽しく飛ばしてみてはいかがでしょうか。

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