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プロペラなしドローンは買える?イオン風・ヘリウム型など方式別に実用化状況を徹底解説

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プロペラのないドローンって、もう買えるの?

この疑問、あなたも一度は考えたことがあるのではないでしょうか。ドローンに興味はあるけど「プロペラが回っているのを見ると怖い」「近所で飛ばしたら騒音が気になる」――そんな不安が購入をためらわせる大きな理由になっているのは確かです。

結論から言うと、2026年8月時点で「プロペラなし」と明確に謳って一般消費者が買えるドローンは存在しません。しかし、技術的には大きく進歩しています。例えば2025年9月には、米国のUndefined Technologies社が「イオン風」という全く新しい仕組みで飛ぶドローン「サイレントヴェントス」が、騒音レベルを従来の85〜96dBから75dBまで下げることに成功したと発表しています(出典:ナゾロジー/2025年9月)。まだ実用化には至っていませんが、プロペラなしの未来は確実に近づいています。

この記事では、話題の「プロペラなしドローン」が、今どこまで実用化されていて、どんな種類があるのか。そして「購入できる製品」は本当にないのかを、技術別に徹底的に比較・解説していきます。

プロペラなしドローンとは?そもそもなぜ「なし」なのか

「プロペラなし」と一口に言っても、実はいくつかの全く異なる技術が存在します。まずはその「種類」を整理しておきましょう。大きく分けて以下の3つです。

  1. ヘリウムガス浮力型(例:NTTドコモ「羽のないドローン」)
  2. ダクトファン型(覆い付き)(例:Flight PILOT社プロトタイプ)
  3. イオン風型(例:Undefined Technologies「サイレントヴェントス」)

なぜ「プロペラをなくそう」という動きが起きているのか。その背景には、従来のドローンが抱える2つの大きな課題があります。

ひとつは安全性。むき出しのプロペラは、人や物に接触すると深刻なケガを引き起こすリスクがあります。もうひとつは騒音。特に都市部での物流ドローン普及に向けて、飛行音は大きな社会問題になっています。これらの課題を根本から解決する切り札として、「プロペラなし」が注目されているのです。

プロペラなしドローンの3つの方式を徹底比較!それぞれのメリット・デメリット

それでは、各方式の特徴を比較しながら見ていきましょう。この比較は、各メーカーの公式発表や実証実験のデータに基づいています。

技術方式代表事例推進原理騒音レベル(公称値)飛行時間(公称値)最大のメリット最大のデメリット現状の実用化段階
ヘリウム浮力+超音波振動NTTドコモ「羽のないドローン」ヘリウムガス浮力+超音波振動モジュールによる推進ほぼ無音(公表値なし)1〜2時間人間に触れても安全、完全な静音性移動速度が極めて遅い(約20cm/秒)2021年内商用化目標も現状不明
ダクトファンFlight PILOT(プロトタイプ)覆いの中のファンによる推力従来比で静音(数値公表なし)公表なし(小型機)プロペラ露出なしで高速飛行が可能(設計上300km/h可能)完全な「プロペラなし」ではなく「カバー付き」。騒音は完全にはゼロにならないプロトタイプ段階(2023年)
イオン風Undefined Technologies「サイレントヴェントス」高電圧で空気をイオン化し、発生する気流を推力に変換75dB(2025年実測値、目標は70dB以下)4.5分(2025年実績)理論上は完全な無音化が可能、プロペラ部品が不要現在は75dBとまだ騒がしい、高電圧機器としての安全確保、飛行時間が短い実験段階(実用化には数年)

この表を見てわかる通り、どの方式も一長一長です。「ヘリウム型」は静かで長時間飛べるものの、遅すぎて屋外では風に流されてしまいます。「ダクトファン型」は実用的な速度が出せる反面、プロペラが完全に消えたわけではありません。そして「イオン風型」は未来感がありますが、まだ飛行時間が数分と短く、騒音もまだまだ改善の余地があります。

話題の「イオン風ドローン」はもう買えるのか?2025年の最新動向

イオン風ドローンについて、もう少し詳しく見てみましょう。この技術は、高電圧で空気中の分子をイオン化し、そのイオンが移動する際に生じる「風」で機体を浮かせます。つまり、プロペラもモーターも必要ありません。

先述の通り、Undefined Technologies社は2025年9月に「サイレントヴェントス」で4分半の飛行騒音75dBを達成したと発表しました。75dBは、掃除機や電子レンジの動作音(約70dB)と同じくらいの大きさです。従来のドローンの85〜96dBと比べれば確かに静かになりましたが、住宅地の許容騒音は一般的に昼間で50〜70dBと言われています。つまり、まだ「静か」とは言い切れないレベルです。

そして何より、この機体は一般消費者が購入できる状態ではありません。あくまで実験段階のプロトタイプであり、実用化にはさらなる研究開発と安全基準のクリアが必要です。イオン風ドローンが家電量販店に並ぶ日は、まだもう少し先の話になりそうです。

「羽のないドローン」のNTTドコモはどうなった?2021年の発表から今

「プロペラなしドローン」と言えば、まず思い浮かぶのがNTTドコモの「羽のないドローン」ではないでしょうか。2019年に発表され、「ヘリウムの浮力+超音波振動」で飛ぶこの機体は、まるでSF映画のプロップのようなビジュアルで大きな話題を呼びました。

同社は2021年内の商用化を目指すと発表しました。しかし、2026年8月現在、一般向けに販売されたという事実は確認できていません。NTTドコモの公式サイトや製品案内にもこの「羽のないドローン」は掲載されておらず、その後の進捗に関する公式発表も見当たりません。つまり、現時点では「商用化は事実上延期または見送り」と見るのが妥当です。

発表当時は「近未来のドローン」として注目を集めましたが、速度が秒速20cm程度と極端に遅く、屋外での実用性に課題があったことが影響している可能性があります。

じゃあ、今買える安全なドローンは何があるの?

「プロペラなし」ではないけれど、「プロペラがむき出しでなくて安全に飛ばせる」ドローンは、今すぐ買うことができます。それが、プロペラガード(プロペラを覆うカバー)が標準装備された小型ドローンです。

例えば、DJIの「DJI Neo」は、DJI社のエントリーモデルで、プロペラ全体を覆うガードが標準で付属しています。ジェスチャーコントロールにも対応し、手のひらサイズで非常に軽量なため、屋内でも安心して楽しめます。また、HOVERAirの「HOVERAir X1 Smart」も、折りたたみ式のプロペラガードを搭載し、指先で離着陸できる手軽さが人気の機種です。これらの機種は、まさに「プロペラの危険性」に不安を感じる初心者や、室内飛行をメインに考えているユーザーにぴったりの選択肢と言えるでしょう。

これらは完全にプロペラが「ない」わけではありませんが、万一接触してもケガのリスクを大幅に軽減できる設計になっています。

プロペラなしドローンがもたらす未来

プロペラなしドローンが実用化されれば、私たちの生活はどう変わるでしょうか。まず、宅配ドローンの都市部での運行が一気に現実味を帯びます。騒音問題が解決されれば、「ドローンが飛んでいるのが当たり前」の風景が、騒音公害ではなく「便利でスマートな未来」として受け入れられるでしょう。

また、屋内や人の密集した場所での活用も広がります。イベント会場での撮影や、工場内の点検、さらには介護施設内での物資運搬など、今までプロペラの危険性から導入をためらわれていた分野への応用が期待されます。

技術的にはまだ課題が多い「プロペラなしドローン」ですが、2025年のイオン風ドローンの進歩は、決して小さな一歩ではありません。数年後には、この記事が「あの頃は買えなかったんだよね」と懐かしむ時代が来るかもしれません。あなたも、この新しい技術の動向に注目してみてはいかがでしょうか。

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