ドローンを日本で飛ばすなら、リモートIDの設定は絶対に外せない手続きです。でも、DJI Mini 4 Proを手にして「DIPSに登録したのに、なぜかリモートIDが有効にならない…」と困っていませんか?
実はそれ、DIPSへの登録だけでは足りないからです。DJI Mini 4 ProでリモートIDを正しく機能させるには、国土交通省のシステムで登録したあと、DJI Flyアプリを使って機体にその情報を「インポート」する作業が別途必要なんです。さらに、この機体には大きな落とし穴があります。それは標準バッテリーではリモートIDが自動的にオフになるという仕様。つまり、標準バッテリーのままだと、登録・インポートが完了していても電波が飛んでおらず、日本では違法飛行になってしまう可能性が高いんです。
この記事では、そんなDJI Mini 4 ProのリモートID設定を、海外から日本に来る旅行者の方も含めて、実際にアプリを開きながら進められるように、具体的な手順と注意点を徹底解説します。リモートIDの基本ルールはもちろん、「日本国外ではインポートメニューが表示されない」 という盲点や、標準/Plusバッテリーで何がどう変わるのかという実践的なポイントまで、しっかり押さえていきましょう。
DJI Mini 4 ProでリモートIDを有効にする前に知っておくべき「義務」と「仕様」
まずは大前提から。日本では2022年6月20日以降、重量が100グラムを超える無人航空機は全てリモートIDの搭載が義務化されています(国土交通省 無人航空機登録ハンドブック、2022年6月)。DJI Mini 4 Proは標準バッテリーで249グラム未満ですが、これも立派な100グラム超えの機体です。つまり、日本国内で飛行させるには、機体登録(DIPS)とリモートIDの有効化が絶対に必要なんです。罰則は50万円以下の罰金または1年以下の懲役に処せられる可能性もありますから、うっかり「軽いし大丈夫でしょ」は絶対に通用しません。
そして、DJI Mini 4 Proに搭載されているリモートID機能は、自動で常時ONというわけではありません。DJIの公式フォーラムでもサポートスタッフが認めている通り、日本国内でリモートIDを機能させるには、国土交通省のDIPS 2.0で登録した情報をDJI Flyアプリ経由で機体にインポートする必要があります(DJI Forum、2025年1月)。ここを「DIPSで登録したから終わり」と勘違いしている人が本当に多いんですが、登録とインポートは全くの別工程。これが最初の大きな落とし穴です。
意外と知られていない「標準バッテリー」と「Plusバッテリー」の決定的な違い
DJI Mini 4 Proには2種類のバッテリーが用意されています。この選択が、リモートIDの動作に決定的な影響を与えます。多くの解説記事では「標準バッテリーではリモートIDは作動せず、Plusバッテリーでは作動する」という事実だけが紹介されていますが、「じゃあ実際に日本で飛ばすにはどうすればいいの?」 という実務的な視点が不足していました。
以下の表で、バッテリーごとの法的なリスクと実動作を整理しましょう。この違いを理解しておかないと、知らない間に違法飛行していた…なんてことになりかねません。
| バッテリー種類 | 機体重量(目安) | 日本の法規制上の取扱い(100g以上) | DJI Mini 4 ProのリモートID動作 | 日本での飛行要件と現実的なリスク |
|---|---|---|---|---|
| 標準バッテリー | 249g未満 | 登録・リモートID義務の対象 | リモートIDは作動しない(Pilot Institute、2024年4月) | DIPS登録とインポートが完了していても、電波が発信されないため違法飛行のリスクが極めて高い。罰則対象となり得る。 |
| Plusバッテリー | 250g超過 | 登録・リモートID義務の対象 | リモートIDが自動的に作動する | 重量が250gを超えることで内蔵リモートIDが有効化される。法的要件に適合するため、適法飛行の前提を満たせる。 |
出典:Pilot Institute “Remote ID Update for DJI Mini 3 and 4″(2024年4月18日)を基に筆者作成。
つまり、日本でDJI Mini 4 Proを合法に飛ばしたいなら、Plusバッテリーの使用が実質的に必須だということです。標準バッテリーを装着したままでは、たとえDIPS登録を済ませても、リモートIDが飛ばないのでアウト。これはDJIのファームウェア上の仕様なので、ユーザーが手動でどうにかできるものではありません。標準バッテリーしか持っていない方は、Plusバッテリーの購入を強くおすすめします。
海外から日本に来た場合の注意点:インポートは「日本国内」でしかできない
ここからは海外からの旅行者向けの超実践的な情報です。日本を訪れる外国人ドローンパイロットからは、「母国でDIPSに登録しようとしたけど、アプリにインポートメニューが出てこない」という困惑の声が多数上がっています。
実際、DJI FlyアプリのリモートIDインポート機能は、機体が日本の電波を受信している状態、つまり日本国内に物理的にいる場合にのみメニューが表示されるという報告が複数あります(Japanpeufフォーラム、2023年11月)。これはもう、仕様というよりジオフェンスのようなものです。
なので、海外で事前に全部の手続きを終わらせようとするのは無理だと考えてください。日本に到着して、ホテルの部屋や空港のラウンジなどで、日本のネットワークに接続した状態でDJI Flyアプリを開くのが正しい手順です。アプリの「安全」メニューを開くと、「リモートID」の項目が表示され、その中に「インポート」というボタンが現れます。それをタップして、国土交通省のDIPSアカウント(メールアドレスとパスワード)でログインすれば、登録済みの機体情報がアプリに連携され、機体へとインポートされます(HELICAM株式会社、2026年4月)。
具体的なアプリ操作手順:DIPS登録からインポート、そして確認まで
ここからは、実際の画面をイメージしながら進めていきましょう。まず大前提として、DIPS 2.0(国土交通省のドローン登録ポータル)での機体登録は済んでいるものとします。まだの方は、先にDIPSで機体のシリアル番号や所有者情報を登録し、登録記号を取得しておいてください。
- DJI Flyアプリを起動し、機体とリモコンを接続します。
- アプリのホーム画面右下にある「プロファイル」アイコン、または「安全」メニューをタップします。
- メニューの中から「リモートID」を探します(日本国内にいるときだけ表示されます)。
- 「インポート」ボタンをタップします。
- 国土交通省のDIPSアカウント(登録時に使ったメールアドレスとパスワード)を入力してログインします。
- アプリが自動で登録情報を取得し、機体にインポートします。これで完了です。
インポートが成功したら、本当に電波が出ているか確認しましょう。プロペラを回転させてみてください(離陸はしなくて大丈夫です)。そしてスマートフォンのWi-Fi設定画面を開くと、機体のシリアルナンバー(SN)がWi-Fiネットワーク名として表示されるはずです(Grey Arrows Drone Club UK、2026年2月)。これが見えれば、リモートIDは確実に機能しています。
ここで一つ注意点。このインポート作業は、使用するバッテリーに関係なく一度だけ行えばOKです。一度インポートすれば、機体内部に登録情報が保存されます。ただし、標準バッテリーを装着している間はリモートIDはオフのままなので、Plusバッテリーに交換したら自動でオンになるという仕組みです。逆に、Plusバッテリーで設定を完了した後、標準バッテリーに戻すとリモートIDはオフになります。これも多くのユーザーが混乱するポイントなので、覚えておいて損はありません。
よくあるトラブルとその対処法:インポートできない・メニューが出ない
ここまでの内容を踏まえても、やっぱり「インポートボタンが出てこない!」という声は後を絶ちません。実際にDJIフォーラムや各コミュニティで報告されているケースをまとめると、以下のような原因と対策が考えられます。
- 原因①:日本国外にいる → 対策:日本国内でアプリを開くまで待つ。日本に着いてから再度「安全」メニューを確認してください。
- 原因②:DIPSのアカウント情報(メールアドレス)がDJI Flyのログイン情報と違う → 対策:DJI FlyアプリにはDJIアカウントでログインしますが、インポート画面では別途DIPSのメールアドレスとパスワードが求められます。ここで、DIPS登録時と同じ情報を入力しているか再確認しましょう。
- 原因③:ファームウェアが古い → 対策:DJI Flyアプリと機体のファームウェアを最新版にアップデートしてください。古いバージョンではインポート機能が正しく動作しないことがあります。
もしこれらの対策を試してもダメなら、国土交通省のDIPSヘルプデスクや、DJIサポートに問い合わせるのが確実です。特にDJI Mini 4 ProやDJI Flyアプリのバージョンによって細かい表示が変わることもあるので、公式情報を優先してください。
DJI Mini 4 ProのリモートID設定、最後に必ず覚えておくべきこと
DJI Mini 4 Proを日本で安全かつ合法に飛ばすためには、「DIPS登録」→「アプリへのインポート」→「Plusバッテリーの使用」 の3つがセットで必要不可欠です。どれか一つが欠けても、リモートIDは有効になりませんし、実際に飛ばせば法律違反となります。
特に海外から来た方は、「日本に着いてからインポートする」 という流れを頭に入れておいてください。どうしても日本到着前に設定を済ませたい気持ちはわかりますが、アプリがその操作を許可してくれない仕様になっています。また、万が一標準バッテリーしか持っていない場合は、**DJI Mini 4 Pro用インテリジェントフライトバッテリー Plus**の追加購入を真剣に検討しましょう。それなしでは、せっかくの高性能ドローンも宝の持ち腐れになってしまいます。
リモートIDの設定は最初だけちょっと面倒ですが、一度やってしまえばあとはスムーズです。この記事の手順を参考に、安心して日本の空を楽しんでくださいね。

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