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農業用ドローン飛行申請、2026年4月改正でここまで変わった!承認不要の条件と申請手順を徹底解説

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農業用ドローンの飛行申請って、実際どこから手をつければいいんだろう…。そう思ってこの記事にたどり着いたあなたは、おそらく農薬散布用のドローン導入を検討中の農業法人の方か、すでに機体を購入したけど「許可が下りるまでに散布のタイミングを逃しそう」と不安を感じている現場の方ではないでしょうか。

結論からお伝えします。2026年4月1日から、一定の条件を満たす農業用ドローンの農薬散布飛行については、従来必要だった航空法上の承認申請が原則不要になりました。国土交通省が改正した航空法施行規則第236条の82第1項第2号に基づくこの規制緩和により、これまで必須だった危険物輸送(農薬)や物件投下(散布)の承認が、特定の要件を満たせば不要となったのです。

とはいえ、すべてのケースで申請が不要になるわけではありません。また、2025年10月には第三者賠償責任保険の加入義務化、2026年7月には重要施設上空の飛行禁止エリア拡大など、相次ぐ法改正が現場を混乱させています。本記事では、2026年8月時点の最新ルールに完全対応し、「どのケースで申請が必要で、どのケースで不要なのか」を明確にしたうえで、DIPS(ドローン情報基盤システム)を使った具体的な申請手順までをステップバイステップで解説します。

なぜ今、農業用ドローンの飛行申請ルールが変わったのか

農業分野でのドローン活用は年々拡大しています。インプレス総合研究所の調査(2025年)によると、2025年度の国内ドローン市場規模は4,987億円に達し、前年比13.4%の成長を記録。2030年度には1兆円超が見込まれています(インプレス総合研究所「ドローン市場調査」2025年)。この成長のけん引役となっているのが農業分野です。

しかし、これまで農業用ドローンで農薬を散布するには、航空法に基づく「危険物輸送」と「物件投下」の承認申請が毎回必要でした。申請には飛行場所や日時、機体情報、安全対策など詳細な書類作成が求められ、農業の繁忙期に合わせたタイムリーな散布を難しくする要因となっていました。

この現場の声を受けて国土交通省は2026年4月1日付けで規制の運用を大きく見直しました。ただし、これは「すべての農業用ドローンが申請不要になった」という意味ではありません。「承認不要」になるためには、機体・操縦者・飛行条件のすべてにおいて厳格な要件を満たす必要があります。この要件を一つでも満たせない場合は、従来通り許可・承認申請が必要です。

2026年4月改正で「承認不要」になる11の条件とは

国土交通省が公表した新しい運用基準では、以下の11の要件をすべて満たす場合に限り、危険物輸送(農薬)および物件投下(散布)の承認申請が不要となります(国土交通省「無人航空機に係る規制の運用における解釈について」2026年4月1日改正)。

  1. 機体認証(型式認証)を取得した機体を使用すること
  2. 機体の総重量が25kg未満であること
  3. 操縦者が技能証明(一等または二等)を保持していること
  4. 飛行場所が操縦者の所有または管理する農地内であること
  5. 飛行高度が地表または作物の上端から4メートル以下であること
  6. 自動操縦(GPSやRTKによる自動航行) で飛行させること
  7. 機体に飛行範囲制限機能が搭載されていること
  8. あらかじめ定めた飛行ルート以外を飛行しない設定になっていること
  9. 立入管理措置(飛行エリアへの人の立ち入りを防ぐ柵や監視員配置など)を講じること
  10. 飛行中は常に機体を目視できる状態(ただし自動操縦中の目視外は条件付きで可)を維持すること
  11. 国土交通省が定めるその他の安全措置を遵守すること

「これだけの条件を満たす方がむしろ難しいのでは?」と思われた方もいるかもしれません。その通りです。特に機体認証(型式認証)を取得している機種はまだ限られており、技能証明の取得もハードルに感じるでしょう。しかし、この改正は「今後、認証機体と有資格者が増えれば、いずれ申請不要で散布できる未来がくる」という方向性を示したものとして捉えるべきです。

現時点で型式認証を取得している機体の一覧は国土交通省の公式サイトで随時更新されています(https://www.mlit.go.jp/koku/content/001989565.pdf)。例えば、DJI Agras T40やDJI Agras T25、マゼックス 飛助MGシリーズなどが認証取得機体として知られていますが、最新情報は必ず公式リストでご確認ください。

申請が必要なケースと不要なケースの完全比較

この改正で一番混乱しやすいのが「じゃあ自分のケースは申請が必要なの?不要なの?」という点です。ここでは具体的なシチュエーション別に整理します。

承認申請が不要になるケース(全11要件を満たす場合)

  • 自分の所有する水田で、認証取得済みのDJI Agras T25を使い、技能証明を持つオペレーターが自動操縦で地表から3メートルの高さから農薬を散布する
  • 所有農地内で、認証機体を使い、飛行範囲制限機能を有効にした状態で4メートル以下の高度を保って自動散布する

これらのケースでは、危険物輸送と物件投下に関する承認申請が不要になります。ただし、機体登録(100g以上のドローンは必須)や人口集中地区(DID)の確認、自治体条例の確認は別途必要ですので注意してください。

承認申請が必須になるケース(1つでも要件を満たさない場合)

  • 認証を取得していない機体(旧型機や未認証機)を使用する
  • 総重量25kg以上の大型機を使用する
  • 技能証明を保持していないオペレーターが操縦する
  • 自分以外の他人の農地(管理外の土地)で散布する
  • 4メートルを超える高さ(例えば果樹園で高い位置から散布)で飛行させる
  • 手動操縦(マニュアル操作)で散布する

これらのケースでは、改正後も従来通り国土交通省への承認申請が必須です。申請は飛行開始予定日の10開庁日前までにDIPSを通じて行う必要があります。

DIPSを使った飛行申請の具体的な手順

申請が必要なケースに該当する場合、現在の申請はほぼすべてDIPS(ドローン情報基盤システム)2.0を通じてオンラインで行います。ここでは実際の操作の流れを解説します。

ステップ1:DIPSへのアカウント登録

まずは国土交通省のDIPS公式ポータル(https://www.ossportal.dips.mlit.go.jp/)でアカウントを作成します。個人の場合はマイナンバーカードでの本人確認、法人の場合は法人番号と代表者情報が必要です。

ステップ2:機体登録(初回のみ)

飛行申請の前に、使用する機体の登録が必要です。総重量100g以上の無人航空機はすべて登録義務があります(2022年6月施行)。登録には以下のものが必要です。

  • 機体のメーカー・型番・シリアル番号
  • 機体の写真(登録記号を貼付した状態)
  • リモートIDの書込み確認
  • 登録手数料:2,400円(3年有効)

なお、認証取得機体であっても機体登録自体は別途必要です。登録が完了すると「登録記号」が発行され、機体に表示する義務が生じます。

ステップ3:飛行許可・承認申請の入力

申請が必要なケースでは、飛行場所・日時・機体情報・操縦者情報・安全対策などをDIPSの所定フォームに入力します。ここで特に注意したいのが以下のポイントです。

  • 飛行場所の特定:申請には飛行させる場所を特定する必要があります。農地の地番や座標データを用意しておきましょう。
  • 人口集中地区(DID)の確認:DID内での飛行は許可基準が厳しくなります。総務省の統計データや地理院地図で事前に確認することをおすすめします。
  • 申請の提出時期:飛行開始予定日の10開庁日前までに提出することがルールです。ただし、審査には余裕を見て2週間〜1ヶ月前には提出したいところです。

ステップ4:審査・許可の取得

提出後、国土交通省または地方航空局での審査が行われます。不備がある場合は補正指示が来ますので、迅速に対応しましょう。許可が下りたら、その許可証を印刷またはデータ保存しておきます。許可期間内であれば、複数回の飛行が可能です(ただし申請内容に変更がある場合は変更申請が必要)。

2025〜2026年に相次いだ法改正、何が変わったのか時系列整理

ここ数年で農業用ドローンをめぐるルールは目まぐるしく変わっています。2026年8月時点で何が変わったのか、時系列で整理しておきましょう。

2022年6月:機体登録・リモートID義務化

総重量100g以上の無人航空機に機体登録とリモートIDの書込みが義務化されました。現在ではほとんどの農業用ドローンがこの対象です。

2025年3月:審査要領の改正(民間資格の評価廃止)

それまで民間資格を根拠とした飛行許可申請の簡略化が行われていましたが、2025年12月をもってこの制度は廃止されました(プロクロボ「ライセンス2025」2025年)。現在は技能証明(国家資格)が事実上の基準となっています。

2025年10月1日:第三者賠償責任保険の加入義務化

総重量25kg以上の無人航空機を飛行させる場合、第三者賠償責任保険への加入が必須となりました(農林水産省「農業用ドローンの活用に関するQ&A」2025年3月24日)。重量基準は機体本体の重量であり、農薬などの積載物は含みません。25kg未満の機体でも、加入を推奨する自治体や補助金の条件となっているケースが多いです。

2026年4月1日:承認不要ルールの創設(本記事のメインテーマ)

航空法施行規則第236条の82第1項第2号が新設され、一定の認証機体・有資格者・自動操縦・低高度・農地内限定などの条件を満たせば、危険物輸送と物件投下の承認が不要になりました。

2026年7月14日:重要施設上空の飛行禁止エリア拡大

重要施設(国会議事堂、皇居、首相官邸、原子力発電所など)周辺の飛行禁止エリアが、従来の「おおむね300m」から「おおむね1,000m」に拡大されました(農林水産省ドローン公式サイト)。農地が重要施設の近くにある場合は特に注意が必要です。

2026年以降の予定

2026年にはリモートIDの完全義務化(移行期間終了)やUTM(無人航空機交通管理システム)との連携が本格化すると見られます(プロクロボ「ライセンス2025」2025年)。これらの動向も注視しておく必要があるでしょう。

申請でつまずきがちな3つの落とし穴と対策

ここからは、実際に申請を進める際に多くの人がぶつかる壁とその対策を、ユーザーの生の声も交えながら解説します。XやYahoo!知恵袋などのSNS・Q&Aサイトでの投稿傾向(2026年8月時点)では、以下のような不満やつまずきの声が複数確認されています。

落とし穴1:DID(人口集中地区)の判定ミス

最も多いトラブルが「自分がDIDだと思っていなかった場所が実はDIDだった」というケースです。DIDとは人口集中地区のことで、総務省が国勢調査に基づいて定めるエリアです。DID内での飛行は許可基準が厳しく、申請が却下されたり、再提出を余儀なくされたりする事例が報告されています。

対策:地理院地図(国土地理院のウェブ地図)で自分の飛行予定エリアを確認しましょう。専用のアプリでもDID判定ができるものがあります。また、市区町村役場の都市計画課に問い合わせるのも確実な方法です。

落とし穴2:自治体独自条例の存在

全国1,741市区町村の約30%が独自のドローン条例や規制を設けているというデータがあります(ドローンニッポン「自治体条例」2025年)。都市公園や文化財周辺、自然保護区域などでの飛行に別途の許可が必要になるケースが多く、複数の市町村にまたがって農地を持つ方は特に注意が必要です。複数の圃場をまたいで運用している農業従事者からは、「市町村ごとに担当者の対応が違い、統一感がない」という趣旨の声も複数見られました。

対策:飛行予定のすべての自治体のホームページで「ドローン 条例」を検索し、該当するルールがないか確認してください。条例がある場合は、所管部署(多くは都市計画課や環境課)に事前に相談することをおすすめします。

落とし穴3:申請書類の不備による再提出

「書類が多くて何を用意すればいいか分からなかった」「申請してから間違いに気づいた」という声も複数確認されています。特に初回申請では、飛行ルート図や安全計画書の作成に手間取るケースが多いようです。

対策:初回は行政書士などの専門家に依頼する選択肢も検討しましょう。相場は3〜5万円程度で、書類作成から提出、許可取得後のフォローまで一貫してサポートしてくれます。費用対効果を考えると、繁忙期の作業効率を大きく損なうリスクを回避できるという意味で、導入初期の投資として検討する価値は十分にあります。

申請代行サービスを利用すべきか?自己申請との比較

「自分で申請するか、行政書士に頼むか」という判断は、多くの農業従事者が直面する選択です。ここで両者を比較してみましょう。

自己申請の最大のメリットはコスト面です。登録手数料の2,400円以外に申請自体の費用はかかりません。一方、デメリットは時間と手間が大きいことです。初めての申請では、どの書類をどう作成すればいいか分からず、数週間から数ヶ月かかることも珍しくありません。申請が不備で戻ってくればさらに時間をロスします。

行政書士代行のメリットは、書類作成のプロに任せられる点です。初回でもスムーズに進み、不備による再提出リスクが大幅に低減します。デメリットは3〜5万円程度の費用がかかることです。ただし、繁忙期に申請に手間取って散布のタイミングを逃す機会損失を考えれば、妥当な投資といえるでしょう。

結論として、初回導入時や年間申請回数が少ない農業従事者は行政書士代行がおすすめです。逆に、毎年複数回の申請を行う大規模法人や、更新手続きに慣れた経験者は自己申請で十分対応できるでしょう。

まとめ:2026年8月時点で農業従事者が取るべきアクション

ここまで解説してきた内容を踏まえ、農業用ドローンの飛行申請に関して今すぐ取るべきアクションを整理します。

第一に、使用機体が型式認証を取得しているか確認することです。国土交通省の公式リスト(https://www.mlit.go.jp/koku/content/001989565.pdf)で該当機種をチェックしてください。認証機体であれば、技能証明の取得や自動操縦設定など、承認不要ルールの他の要件を満たすことで申請負担を大幅に軽減できます。

第二に、操縦者の技能証明を取得することです。認証機体を使っていても、技能証明がなければ承認不要ルールの対象外です。これから導入を検討する方は、資格取得を早期に計画に入れておきましょう。

第三に、飛行予定の農地がDID内かどうか、自治体の独自条例がないかを事前に確認することです。これらは承認不要ルールの有無にかかわらず、別途対応が必要なポイントです。

第四に、総重量25kg以上の機体を使用する場合や、認証機体以外を使用する場合は、従来通りDIPSでの申請が必須であることを認識しておきましょう。申請は10開庁日前までに余裕を持って提出し、不備がないよう書類を丁寧に準備してください。

農業用ドローンの運用ルールは、現場の声を反映しながら急速に整備が進んでいます。2026年4月の承認不要ルールはその大きな一歩ですが、まだまだ条件付きの規制緩和です。今後も国土交通省や農林水産省の公式発表をチェックし、常に最新のルールに基づいた運用を心がけてください。この記事が、あなたのドローン導入と申請手続きの一助となれば幸いです。

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