「DJI Mini 3って、人や被写体を自動で追いかけて撮影してくれるの?」——この疑問、とてもよくわかります。軽量で手軽なドローンの代表格であるDJI Mini 3。確かに魅力的な機種ですが、結論からお伝えすると、DJI Mini 3には公式の自動追尾機能(ActiveTrack)は搭載されていません。
でも、ここで話を終わらせるのはもったいないです。「じゃあどうやって自分や被写体を追いかけながら撮影すればいいの?」「それでもMini 3を買う価値はあるの?」——その先の疑問にこそ、この記事ではしっかり答えていきます。
実は、サードパーティ製アプリを使った方法や、ちょっとした撮影テクニックで「擬似的に追尾」する手段もあります。さらに、自動追尾機能のために予算を上げて上位機種を検討すべきかどうかも、具体的な金額やリスクを比較しながら整理しました。
この記事を読めば、Mini 3で自動追尾が「できない」だけではない、次の一手がはっきり見えるようになります。
DJI Mini 3の自動追尾機能は公式非対応。その理由と仕様をおさらい
まずは基本の「事実」を押さえておきましょう。
DJI Mini 3には、DJIの上位機種に搭載されているActiveTrack(アクティブトラック)という自動追尾機能が公式には搭載されていません(Coolbe、2025年10月更新)。これは発売当初からの仕様で、2026年8月現在も一切変更されていません。
なぜ非対応なのか。一番大きな理由はハードウェアの制約です。自動追尾をするには、被写体を認識し続けるためのカメラ映像処理と、障害物を避けながら追いかけるためのセンサーが欠かせません。しかしDJI Mini 3は、障害物を検知するセンサーが下部にしか搭載されていません(PCMag、2022年12月)。
前方や後方、側方の障害物を検知できない状態で自動追尾をかけると、木や建物にまっすぐ突っ込む危険性があります。DJIがこの機能をあえて搭載しなかったのは、ユーザーの安全を考えての判断でもあるんです。
また、DJI公式サポートもBest BuyのQ&Aで「Mini 3にはActiveTrack機能がありません。この機能が必要ならMini 3 ProまたはMini 4 Proを検討してください」と明確に回答しています(Best Buy Q&A、2024年4月)。
ただし、全くの「お手上げ」というわけではありません。次からは、それでも何とか追尾撮影を実現するための現実的なアプローチを3つ紹介します。
自動追尾を実現する3つの現実的アプローチ
ここからが、この記事の本題です。公式機能がなくても、方法はゼロではありません。それぞれのリスクやコスト、仕上がりのクオリティを比較しながら見ていきましょう。
① サードパーティ製アプリを利用する(Dronelinkなど)
海外のフォーラムや製品Q&Aでたびたび話題になるのが、Dronelinkのようなサードパーティ製アプリを経由してFollow Me(追尾)機能を有効化する方法です(Galaxus Q&A、2026年4月)。
これらのアプリは、DJIのSDK(開発キット)を利用して公式アプリにはない機能を追加できるものもあります。理論上は、Mini 3でもGPS信号を頼りにスマートフォンを追いかける「Follow Me」モードが使える可能性があります。
ただし、ここには大きなリスクがつきまといます。
- 動作は完全には保証されていない:あくまでサードパーティ製であり、DJI公式が動作を認めているわけではありません。
- 障害物回避は効かない:アプリで追尾できたとしても、物理的なセンサーは下部しかありません。前方の壁や木には気づかずに衝突する危険があります。
- ファームウェアアップデートで使えなくなる可能性:DJIのアップデートでSDKの仕様が変わると、突然機能しなくなることも考えられます。
コストはアプリ購入代として約1,500円前後(税込・参考価格)がかかることが多いです。つまり、本体代+アプリ代で約8万円台後半で「リスク付きの追尾機能」を試せる、というのが現実的なところです。
② クイックショットを活用した「擬似的な追尾」
DJI Mini 3には標準でQuickShots(クイックショット)という自動演出撮影機能が搭載されています。この中に含まれる「サークル」や「ヘリックス」などのモードを工夫して使うと、まるで追尾しているような映像が撮れる……というのが、一部ユーザーの間でささやかれているハック技です。
例えば「サークル」モードなら、被写体を中心にドローンが円を描いて周回します。これをうまく使えば、被写体が移動しながらもドローンが回り込んで撮影を続けるので、結果的に「追尾しているように見える」映像にはなります。
ただし、あくまでこれは擬似的な方法です。被写体が大きく移動してしまうと、あっさりとフレームアウトします。本格的なFollow Meとは程遠い、あくまで「おまけの遊び」として捉えておいたほうがいいでしょう。
③ あきらめて手動操作に徹する(ある意味一番確実)
「自動」にこだわらなければ、自分でスティックを操作しながら被写体を追いかけるのが一番確実です。DJI Mini 3は軽量で応答性も良いので、練習すればスムーズな追跡撮影が可能です。
特に、ジムバル(カメラの手ブレ補正機構)の性能は非常に高く、手動操作でもプロ並みの滑らかな映像が撮れます。自動追尾に頼らず、あえて「自分で操る楽しみ」を選ぶというのも、ドローン撮影の醍醐味のひとつです。
自動追尾のために上位機種に乗り換えるべき? コスパとリスクを徹底比較
ここまで読んで、「やっぱり公式で自動追尾ができる機種がいいな」と思った方も多いはず。ここからは、Mini 3を買い換えるかどうかの判断材料として、各機種の自動追尾対応状況とコストを比較していきます。
| 機種 / 方法 | 自動追尾の有無 | 参考価格(税込・概算) | 追加コストの目安 | 障害物回避センサー | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|---|---|
| DJI Mini 3(単体) | 公式非対応 | 約8万円前後 | ±0円(ただしできない) | 下部のみ | 予算を最重視。風景撮影がメインの人 |
| DJI Mini 3 + Dronelink | 限定的に可能(非公式・動作保証外) | 約8万円 + アプリ代 | +約1,500円 | 下部のみ | リスクを承知で安価に挑戦したい上級者 |
| DJI Mini 3 Pro | 公式対応(ActiveTrack) | 約9.5万円〜 | +約1.5万円〜 | 三方(前/後/下) | 自動追尾と一定の安全性を両立したい人 |
| DJI Mini 4 Pro | 公式対応(ActiveTrack 360°) | 約12万円〜 | +約4万円〜 | 全方向 | 最新機能と最高の安全性能を求める人 |
| DJI Flip | 公式対応(Follow Me) | 約9万円〜 | +約1万円〜 | 下方向(一部) | 自撮りやVlogがメイン。手軽さ重視の人 |
(価格は発売当初の参考価格。セット内容により変動あり。最新価格は各販売店で要確認)
この表を見てわかる通り、Mini 3 Proへの乗り換えで約1.5万円以上の追加投資が必要です。ただし、その代わりに得られるのは公式保証されたActiveTrackと三方障害物センサーによる安全性です。
一方、Mini 4 Proになるとさらに価格は上がりますが、全方向の障害物回避やより高度な追尾性能が手に入ります。また、比較的新しいDJI Flipは、Mini 3よりも手頃な価格帯でFollow Me機能を搭載しており、自撮りやVlog用途なら有力な選択肢になりえます(Yahoo Tech、2025年2月)。
実際のユーザーはどう感じている? 口コミから見えるリアルな声
実際にDJI Mini 3を購入したユーザーからは、どんな声が上がっているのでしょうか。Q&Aサイトやフォーラムの投稿を調べてみると、いくつかの傾向が見えてきました(Galaxus Q&A / Best Buy Q&A / Drone Hubフォーラム、2026年8月確認)。
- 「自動追尾ができると思って買ったら違った」という購入後のミスマッチが複数報告されています。機能をきちんと調べずに買ってしまい、後悔しているパターンです。
- 逆に、「最初から非対応とわかった上で買ったから、特に不満はない」という冷静な意見も多く見られます。
- サードパーティ製アプリを試したユーザーからは、「動いたけど怖くて長くは使えなかった」といった、安定性への不安の声もありました。
つまり、事前に「できないこと」をきちんと理解して購入したかどうかで満足度が大きく分かれているのが実情です。
まとめ:DJI Mini 3の自動追尾は「できない」ではなく「どう活かすか」が問われる
DJI Mini 3に公式の自動追尾機能はありません。これは2026年8月現在、動かしようのない事実です。しかし、それは「このドローンの価値がない」という意味ではまったくありません。
自動追尾がどうしても必要な場合は、サードパーティ製アプリでリスクを取るか、Mini 3 ProやMini 4 Pro、DJI Flipへの乗り換えを検討するのが現実的です。特に、安全性を重視するなら公式対応機種へのアップグレードは十分に検討に値します。
逆に、自動追尾以外の性能——例えば軽量ボディによる長時間飛行や優れた画質、手頃な価格——を重視するなら、DJI Mini 3は今でも非常にバランスの取れた選択肢です。
大切なのは、「できないこと」に目を向けるのではなく、「それでも何ができるか」を冷静に見極めること。あなたの撮影スタイルに合った最適な一台を選ぶために、この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

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